台湾ウィンターリーグ情報

2013.12.28 Saturday

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    東京読売Giantsの木村龍治コーチから台湾ウィンターリーグの報告を寄せて頂きました。
     
    台湾ウィンターリーグ情報
     
    現在台湾で開催中のウィンターリーグに帯同させて頂いております。今年で二年目となるこのリーグは日本・台湾・韓国・ドミニカの4チームで構成され約1カ月間で21試合のリーグ戦で上位2チームがチャンピオンシップを行なうというシステムになっています。
     
    日本チームはイースタン(G・S・Dena)ウエスタン(D・T・Sh)の6チームから計25名の選手でチームが結成されて大会に挑んでいます。参加選手の平均年齢は21歳で高卒1・2年目或いは入団1・2年目の選手の選出が目立ちます。
     
    この時期の実戦はどういった意味を持つのかそれぞれ賛否両論であると思います.
     
    私は2年目の参加になりますが台湾の温暖な気候で台中を拠点として試合が出来る事で、野手でいえば1試合をフル出場したり6連戦をこなす体力を感じたり出来ています。投手でいえば中6日での先発登板やリリーフでの連投など シーズン中体験出来なかった事がここで出来るので選手達にとっては非常に意味のある時間を過ごせていると考えています。
     
    生活環境においても異国の治安事情と比べると比較的治安の良い場所なので未成年を含む若手の選手にとってはこの上ない好条件であると考えます。
     
    そしてオフ時期のトレーニング内容(最大筋力アップや筋肥大が共通の目的となる事)からウエイトトレーニングでのシーンにおいても対応もしやすい限りです。殆どの選手がウエイトジムに足を運ぶので自チームで行なう時よりも刺激を感じモチベーション高く取り組んで行けています。ストレングスコーチの皆さまの日頃の指導・教育の賜物で各チームの選手たちは計画的なトレーニングを実践していてその様子を伺いながら勉強になる事が多々あり非常に感謝しています。

    トレーニングジム1


     
    台中の球場から宿舎まで約20分のバス移動です。そこからウエイトトレーニング場までは徒歩5分の場所にありスイッチの入れ替えにちょうど良い時間です。ホテル内にもフィットネス&スパがあり回復目的の為の有酸素運動や体幹・インナーなどのコンディショニングの目的の選手はこちらで時間を過ごしています。

    トレーニングジム2


     
     
    一方昨年の欠点として挙げられるのは栄養面でした。
    チームが準備する食事はホテル・球場でのケータリングですが多少味付けに癖がありここは異国文化への対応として食して貰いたいと思うところですがなかなか進んで手を出すまで行きませんでした。そうなると日本から持ち込んだインスタント食品や日本と相違ないものと言えばファーストフード!に足を運ぶ次第でした。
    せっかく良いトレーニングと実戦で体力強化をしたあとのエネルギー補給が口に合う物、なんとか食べられる物となると凄くもったいないゴールデンタイムになってしまっていましたが・・・
     
    今年は大会発足2年目という事もあり昨年参加した選手らから様々な情報を貰ってきているおかげで(日本食の飲食店や食事の状況など)環境順化にそれほど時間がかからず今のところ内臓系のトラブルもなく(昨年は4件の胃腸炎が出ました)順調に過ごせています。
    実は台湾野球連盟も昨年の反省なども生かし各国の食事を検証して食べやすい食事のメニューを考えて出してくれているため球場でのケータリングは昨年とは比べ物にならない位味がよくなり、全員とは行きませんが多くの選手は美味しいと言って食べています。

    球場内に用意されたケータリング



     
    コーチ陣・トレーナーも各チームからそれぞれ来て頂いているので(Dragons小笠原ピッチングコーチ・DeNA新沼バッテリーコーチ・ Swallows宮出バッティングコーチ・Tigers 風岡フィルダーコーチ・Giants木村トレーニングとブルペン・トレーナー ホークス三森氏、Dena猪俣氏 2名)コーチングの様子を見たり派遣選手への対応方法を相談しあったりして勉強しながら過ごす事が出来ています。

    ウォーミングアップの様子


     
    日本チームを結成する事で将来各チームを支えるであろう期待されている選手たちが今後どういった野球人生を送って行くのか興味深くなりますし他チームの選手・スタッフとの出会いを人生の財産と感じながら貴重な経験をさせて頂いています。
     
    Giants 木村龍治